Y-01 建築士事務所の体験談01(地震後の対応)
1.地震後の管理会社の対応
・地震後、すぐに電話が普通・停電となり、支店・営業所からの連絡は不可能であった。(福島県福島市)
・特に、営業所が隣県・近隣市の場合は、お互いに様子すら分からない状況。(福島県福島市)
・3/11以降も、JR・高速道路が不通であり、連絡が取れない状況。(福島県福島市)
・1週間程度経ってからは、電話は通じても、ガソリン不足のために顔を合わせての打合せ等は不可能であった。(福島県福島市)
2.地震後の管理組合の対応
・地震後は、自らの衣食住を確保するのが優先で、建物の被害を大きく把握する程度が限界であった。(福島県福島市)
・一部の管理組合では、高置水槽からの2次配管が折れ、大量の漏水が生じたり、地中埋設部のガス管の破損があり、応急修理に苦慮した。他県の修理業者に手配した管理組合もある。(福島県郡山市)
3.地震後の理事会の対応
・特に福島県福島市内の場合、放射性物質の飛散の問題があり、3月中は多くの管理組合は機能していなかった模様。
・早い管理組合では、4月に居住者・区分所有者向けに「地震被害条状況の概要説明」が行われた。この時点では、主に、管理会社・分譲時の元施工会社・ゼネコン・設計事務所のいずれかによる目視調査の結果説明である。(福島県福島市・郡山市)
・居住者・区分所有者向けの説明会では、「今後は補強するのか、単純な補修にするのか」という意見が多く出される。(福島県福島市・郡山市)
・補修方法の検討に議論を進められる管理組合は少なく、逆に元々の建物の強度不足(構造的な瑕疵)を疑う意見も多く出された。(福島県福島市・郡山市)
・修繕積立金等のお金についての検討までは、4・5月ではなされない管理組合が多いと感じた。(福島県福島市・郡山市)
(続く)
(鈴木裕人 マンションサポート福島代表 マンション管理士・一級建築士)










